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「誰かが《門》をこじ開けたみたいだな…。」
「うん。さっそく行こう!」
「え!?…いや、ちょっ、2人で!?」
青年は歩き始めた少女を追いかける。
「うん。」
さも当然のごとく言い放たれ、いっそう清々しい気分だ。
「早くしないと《門》が閉まっちゃうじゃない。あの2人なら後から来てくれるよ。」
「あのな…。」
どこからその自信がわいてくるのか不思議ではあったが、それは後から来るであろう2人のことを心から信用している証だろう。
「さぁ、早く行こう!」
「わかったよ…たく。」
少女が差し伸べた小さな手を青年は握る。
独りで《こいつ》のお守りは勘弁なので、早く2人が合流することを祈りながら、少女が作り出した盛観な純白の門をくぐった。
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