道中

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階段を上って、女性陣はすんなりとその橋を渡っていく。 「……あれ?」 橋を渡り出して少しだけ進んだ時、シホがふと足を止めた。 その視線は対岸の崖の方を向いている。 「どした? シホちゃん」 その声に気づいて、すぐ後ろを進んでいたまはたもまた、足を止める。 「んー、あそこ……なんか見えない? まはたさん」 シホが指をさした場所、橋の斜め下、崖の下の方をまはたもじいっと見つめる。そしてすぐに首を傾げる。 「えー……? 特に何にもないじゃない?」 「そっかなー。なんとなく周りと色が違う感じ、しない?」 「んー。私には見えないなぁ。……光の加減じゃないの?」 「そっかなぁ……」
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