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真里亜が家から出て来たのは約10分後だった。
そろそろ出発しないと5限の授業に間に合わないぞ……と少し焦り出した頃だった。
「康介ごめんね!!」
真里亜は小走りに康介の目の前に立った。
「ノートでも探してたの??」
真里亜はエヘヘと肩をすくめてみせた。
よく見るとぷっくりとした色っぽい唇の横には生クリームがほんの少しついていた。
「ぁ」
「ぁのね…テーブルの上にケーキが置いてあったから食べて来ちゃった♪」
真里亜はいたずらっこのような顔をする。
康介は真里亜を抱き締めたい衝動に駆られた。
が、グッと我慢する。
「さっ、じゃあ出発しよう。急がなきゃ5限に間に合わないぞ」
「はぁい」
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