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「だから小僧じゃ…」
ルチアがジーザに喋り掛け終わる前にジーザは台の上から床に飛び降りた。
「ちなみに俺様こそが魔本の精霊つ…まり魔本は俺の意志で発動するんだよ!」
(こ…こいつ人の話を最後まで聞け!)
ルチアがジーザを見ながら顔をひきつらせながら思った。
「んで、ここに入れたってことはお前は魔本を手にするにふさわしい者らしい…。だということは俺はお前の願いを聞かなければならない。だが気にくわない!何より俺様が!…よってお前の願いは叶わないまま終わると言うわけだ。」
ジーザはルチアを睨みつけて笑った。
(なんでいきなり初対面の猫にこんなこと言われなきゃなんねーんだよ!)
「俺のどこが気にくわないってゆーんだよ!」
ルチアがジーザを睨みつける。
「てめーがヤローだからだよ!」
(んっ?!)
「ここ数百年くるやつくるやつみんな男ばっか…なんで綺麗なねーちゃんじゃねーんだよ!」
ジーザが目をカッと見開いてルチアに言い放った。
ルチアの我慢も限界に達していた。
「ふざけんなー!!!知るかそんなもん!俺はさっさと人間界に行きてーんだよ!」
ルチアが素早い動きでジーザを捕まえようとして飛び込んだ。
しかし、ジーザはさらに素早い動きでそれをかわした。
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