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深夜、残業で遅くなったときのことです.
もう2時を過ぎていたので、家に早く帰りたかった僕は、いつもは使わない道を行くことにしました.
なぜ使わないかというと、その道はいわゆる「出る」道だ、と聞いていたからです.
道の両隣りは真っ暗でしたから、明かりは車のヘッドライトだけでした.
すると、いきなり前に女の人が見えました.
あれ?どうしたんだろう?こんな時間に.
やばい気がしたので、そのまま通り過ぎようとしましたが――――
その女の人はヒッチハイクのサインを出しました.
ここで通り過ぎると逆に呪われそうな気がしたので、嫌々ながらも、乗せました.
すると、話してみれば、良い子でした.名前はなに?とか、趣味はなに?とか聞いた気がします.
しばらくして、女の子が僕に言いました.
確か、「次の角で・・・降ろして下さい・・・」とかなんとか.
次の角に着いたとき、彼女はすでにおらず、彼女が座っているべき席は、ぐっしょりと濡れていました・・・
今思い返すと、僕は彼女と何を話したのか・・・
全くもって思い出せないのです・・・.
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