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あの日、僕は友人3人と飲んでから帰るところでした.
友人のうち一人はその日の運転手役で、―高田君(仮名)と言うのですが―シラフで酔っぱらった3人を運ぶのもあんまり面白くなかったのでしょう、こんな提案をしました.
「肝試しをしないか?」
俺たち3人は酔っぱらっていたので、無茶なノリで「いいぜ!やろー!!」と即答しました.
「どうせ幽霊なんかいやしねぇんだ」
友人の一人が言いました.
「なんも怖くねぇぞ.あれ?お前ビビってんのかぁ?ギャハハハハ!!」
いや、今思えば馬鹿でしたね.
「でもよータカ(高田君の相性)お前心霊スポットとか知ってんのか?」
「あぁ、知ってんぞ.俺ん家の近くに有名なトンネルがあってな、なんでも出るらしいんだよ~.」
そんなこんなでその高田君の一押し心霊スポットへ行くと、急に寒くなってきました.
「おい、なんかコレ、やばくねぇか?」
「ビビんなって.大丈夫だよ.」
「ここのトンネルの真ん中でろまって、クラクション3回鳴らすと出るんだってよ.・・・あ、見えてきた.」
何とも暗い、陰鬱な雰囲気の漂うトンネルでした.
僕らは真ん中でクラクションを3回鳴らしました.
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