tears.序章

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「…ねぇ…恭……、戻……ろ…?」 そんな少女の声も少年が聞いている様子は無い。 いや__、聞こえてはいるのだろう。しかし、今の少年にはその声は届かない。 少年は叫んだ 「な…んで…っ、………なんでなんだよぉぉォォォオオッ!!!!」 そんな少年の悲痛な叫びも、 雨の音にかき消され、 隣の少女にしか聞こえていないだろう。 豪雨が降り注ぐ真夏の日に 少年と少女は大切なものを失った___
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