1.太陽と笑顔とホイッスルとローキック

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俺の毎日は高校生になってから、微妙なものになった。 幼馴染みに携帯電話でモーニングゴールて起こされ、出れば必然的に待ち合わせ時間に合わせるように動かなくてはならないし、出なければお構い無しに俺の部屋のドアを壊すが如くノックをされる。 そして、学校に行く準備を済ますと、今度はその幼馴染みと一緒に徒歩で学校に行く。学校に着けば勉強の連続(授業に集中する時間は少ないが)。 学校が終わってから部活をして、全身に疲労を装備して帰宅する。 大体そんな毎日だ。 そして今日もそんな日が始まる。太陽が毎日東から昇るのと同じように。 音楽CDが同じ曲を同じ順番でリピート再生するかのように。 枕の側の携帯電話の着信音が鳴った。 急がず、焦らず、ゆっくりと俺はその携帯電話を手に取る。 そして、朝の挨拶。 「…おあーざーす(おはようございます)」 受話器の向こうから、声がする。 「はい、おはようございます」 冷静で、見下しているような口調で言ってるのが無性に腹立たしい。 「…やはり朝はあなたのモーニングゴールですね」 俺も負けじと、嫌みをたっぷり含ませた口調で言ってやった。
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