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『何!?』
何かが落ちた方に
近付くと
そこには
愛花が倒れていた
『おぃ!!大丈夫か?』
とゆすって、
話かけても愛花は
まったく反応しない
先生達が降りてきて
「どけ!」
と俺を突き飛ばし、
愛花を抱えて急いで
保健室に運んでいった
押されて尻餅をついた俺は
『イタイのぉ!
ってか、何があったん?』
と近くに残っていた
先生に聞くと
「授業中に急に立ち上がって
窓開けて飛び降りたんや」
と言った
意味が判らなかった
何故そんな事をしたのか
達也達もその騒ぎ声をききつけ
雪合戦を止めて、
達也達にこの事を話していると
「あいつって頭イッテんな」
という声が
俺にはハッキリ聞こえた
『おい!!
今言った奴誰じゃ!?』
と俺は怒鳴った
一瞬にして空気が凍りつき
シーンと静まり返り
皆は黙り込んだ
『何黙ってんねん!
言った奴誰か聞いてんのじゃ!!
ビビってんと
俺の前に
出てこいや!』
と言うと
「おい!マコト!
お前らしくないやんけ!
そんな熱くならんでも」
と達也がなだめる
夏休みの時
震えて
自分一人では動けへんでいた
あいつは
紛れも無い
普通の女やった
だから、
あいつの事を知らん奴が
適当な事を
口にするのが
何故か許せんかった
愛花が倒れていて、
ゆすって起こそうとした時、
あいつの手首には
無数の真新しい切り傷があった
見てはいけない物を
見てしまった気分で
心がめっちゃモヤモヤした
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