先輩

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先輩

二人はそれから言葉を交わす事はなかった 達也の方をふと見るとほかの生徒にガンを垂れていた 『あいつは本間…』 と思いながら少しにやけながらため息をついた やっと帰る時間になり達也の席に寄っていき 『達也ちゃん! 帰んぞ!』 と声をかけると 「まこと! 廊下の方に注目~」 『んっ?』 廊下に目をやると 茶髪の2年の先輩達が こっちを見て手招きしている。 『あっ!ルーちゃんや!』 小学生の時 よく遊んでいた1つ上の先輩だ なぜ、ルーちゃんかと言うと カレーが大好きで家に たまに泊まりに行った時には必ず 晩ご飯にはカレーが出てきたからだ だから、俺と達也はカレールーにちなんで 「ルーちゃん」 と読んでいた 「まこと その呼び方やめろや! ハズイから!」 と顔を赤くしながらルーちゃんが言った。 『いいやん! カレー好きなんやから!笑』 ルーちゃんの肩を叩き満面の笑みで言った ルーちゃんはため息をつき 「…もーええわ。 ってか、先輩がマコトの事呼んでるからちょっと来てや」 『え~ボコられるとかやめてや!笑』 と答えると 「先輩って マコトの兄貴の後輩やった 亮君やから大丈夫やって」 兄貴は中学に入り、不真面目な道に染まっていった。 ようするにヤンキーだ。笑 亮ちゃんとは 兄貴の後輩だ もちろん、 真面目君なわけはない。笑 俺の家にも遊びにきていたので 俺も仲が良かった。        
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