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なんのためにもならない。全く無意味な言葉を重ねられアドレラリンが大量分泌されているのを感じる。
説教の一つや二つで人格形成が変わるわけがないのに……。
「おい、聞いてるのか!!」
増田の言う人生論なんて聞いているわけがない。険悪な顔をされても困る。
「すいませんでした。次からは、気をつけます。」
一方的な謝り。謝罪の意をこめ会釈をする。角度は、45度。
言葉のキャッチボールなんて初めからするつもりは、ない。
しかし、なにを思ったか増田は、感激したようだ、きっと自分の人生論が私に響いたと勘違いを起こしたのだろう。
鼻息を大きく吐き満足そうな笑みを浮かべた。
正直なところ、気持ち悪い。
「よし、行っていいぞ。」
笑みを浮かべる増田と汗が匂う職員室から私は、逃げるようにして立ち去った。
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