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既に日の光は、絶え
月の光がナイフを妖艶(ようえん)に見せる。
「大丈夫だって、さくっと殺して楽にしてあげるから」
虫の瞳からは、涙が溢れて彼女の服を濡らしている。
あぁ…ぞくぞくする。
溢れ出る、破壊への欲望が私を動かす。
「やめてっ…!来ないでぇぇ!!」
「バイバイ」
ダガーナイフをアユの胸元に突き立てる。
血がドクドク、ドクドクと溢れてくる。
噴水のように溢れ出る。なんて美しいんだろう……
溢れる血でアユが着ていた白いワイシャツが血で染まっていく。
「あぐっ!ぅう……。」
綺麗な声を残して虫けら…いいえアユは、死んだ。
私が殺した。
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