第一章~憧れ~

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裕也 《デコリンご来店~🎵今日もテカってま~す🎵(笑)》 涼介 『(あぁ…いつもよりテカっとるな🎵(笑))』 裕也 《今日のご指名は誰やろねぇ~🎵華香かぁ⁉みつよかぁ⁉》 涼介 『(どっちも不人気やないか💦(笑))』 店員 『3番カウンターさん、夢乃さんご指名で~す‼』 涼介 『(ナンバー3か…堅い線で来たの…‼)』 裕也 《おもんなー…》 恵太 《暇やからって遊ぶなっ💦💦》 涼介・裕也 《はーい💦》 涼介は仕事を再開した。 客のデコリンは… 食べ物などをどんどん注文しながら、延長を繰り返した。 涼介 (もう何セットおんねん…もしかしてオーラス(オープンからラストまでいる事)カマすつもりかぁ?金持っとんなぁ…アイツ。) その時… 夢乃 『スンマセーン‼』 涼介 『はいっ‼』 女の子に呼ばれ、涼介はデコリンの席までやってきた。 夢乃 『水月(すいげつ)ボトル一本持ってきてやぁ、涼ちゃん✨』 涼介 『了解しました。お客様、水月一本でよろしかったですね⁉』 客・デコリン 『おー‼水月や‼……お⁉兄ちゃんガタイよろしいな⁉免許持っとるかぁ⁉』 涼介 『は、はい?』 デコリン 『免許あるんやったら、ウチの会社来いや‼トラック乗った事あるかぁ⁉トラックはエエどぉ⁉若い奴が欲しいねん‼どや⁉ワシの会社来い‼』 涼介 『いや…あははは…考えときます…💧』 デコリン 『おう‼ほな、おっちゃんの名刺渡しといたるわな‼』 そういうと、デコリンは名刺を取り出し、涼介に渡した。 《㈲マルトモ冷凍輸送 代表取締役社長 友田 浩輝》 涼介 (なんや💦運送屋の社長やったんかい💦そら金持っとるわな💦) 『あ、有難うございます💦』 友田 『かめへんかめへん‼ほな、よろしゅうにな‼』 夢乃 『ほな、水月たのむなぁ✨』 そして… バイトを終え、家に帰った涼介は、貰った名刺を見つめていた。 トラック…か。 涼介は、父親の事を思い出していた。 一度出て行ったら、一週間は帰って来んかった。 誕生日も… クリスマスも… 夏休みも… 冬休みも… 年末年始も……… お袋と、妹の3人で過ごしとったな…。 たまに帰って来ても… 酒ばっか飲みくさって、寝とるだけやった…。 せやけど…… 酔っ払って話してくれる土産話が… 大好きやったな…。 エエ顔して話しとったな…オヤジ…。
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