~入学前のひととき~

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「うん♪」 「元気な返事をありがとう。」 この子の言うことは嘘じゃない。 現に耳に小さな傷がある。 しっかり見ないとわからないが相馬はそれを知っていた。 だからこの子の言うことを信じたのだ。 「…しかし、どうしたもんか。」 「何が?」 耳としっぽをパタパタ動かしながら彼女は聞いてきた。 …不覚にもドキッとしたことは内緒だ。 「ん…。これからの生活やら色々考えないとな。」 「ふーん…」 「いっそのこと元の持ち主の所に帰る「それはヤダ!!」」 突然彼女が叫んだので少し驚いた。 「どうして?」
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