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「えっ!?」
気づいたときにはそう叫んでいた。
自分でもなぜ叫んだのかわからなかった。
…ただ、今ここで彼女と別れてしまうと後悔してしまう。
そう思ったのだ。
「行くな。…それにどこへ帰るつもりだ?」
「…それは。」
「今の話を聞く限りではお前には行くところがない。…そうだな?」
コクッ…
彼女はうなずいた。
「けれども今さらあの家に帰りたくない。」
ビクッ!
彼女は小さく震えた。
「だったら…」
「俺の家で暮らさないか?」
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