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「口ではそんなこと言ってるけどお前の今の目は明らかに何かに怯えてる目だ。」
そう、今の彼女の目は不安と恐怖心、二つの気持ちが入り交じった悲しい目をしている。
「無理して引き止めるつもりはない、ただ人としてほっとけない。」
都合の良い話ではあるがそう思っていた。
「決めるのは俺じゃない、お前なんだ。お前の生きる道だ。俺がとやかく言えるもんじゃない。」
そう言ってもう一度だけ聞いた。
「俺の家で暮らさないか?」
「……いいの?」
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