77人が本棚に入れています
本棚に追加
/74ページ
「ふみゅ…。」
「さて、話を聞かせてもらえるか?」
今は俺の部屋、俺はベッドの上に居て、霧音は床に正座している。
「うぅ…。」
さながら霧音は怒られているのではないか?と思ったのかなみだ目+(ベッドの上に俺がいるため)上目使いとなんとも可愛い格好で…って何考えてんだ…俺。
「別に怒ってる訳じゃない、ただどうして俺のベッドの中で寝てたのか聞きたいだけだ。」
それでもなお半泣きの霧音が口を開いた。
「…あのね、クローゼットの中から服を取り出してね…着替えたの。そしたら急に眠たくなって少し寝ようとしてどうせなら相馬のお布団で寝ようかなぁ…なんて思ってお布団に入ったらいつのまにか寝ちゃったの…。」
…どうにかしてくれこの空気。
「理由は分かった、だがどうして言おうとしなかったんだ?」
率直な疑問、言えば良い事なのに何故霧音は言おうとしなかったのか?
「…言ったら…相馬に…嫌われるんじゃ…ないかって。」
嗚咽(オエツ)を交えながら少しずつ理由を話していく霧音。
そんなことか。
「心配すんな、そんなことで霧音を嫌いになったりはしない。」
最初のコメントを投稿しよう!