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俺は霧音の頭を撫でた。
「ふぇ…」
「ダメな奴だよな、俺って。こんなにも俺の事を思ってくれてるやつが居るのに自分が自分を信じてやれなくて…」
その間も俺は霧音の頭を撫でていた。
「こんな俺でも心配されてんだもんな…」
「…うん///」
「だから俺も自分を信じてみるよ。自分を信じてくれてるお前がいる限り…な。」
そうして俺は撫でるのをやめた。
「…あぅ。」
撫でるのをやめると霧音は物足りなさそうな顔をした。
「…もっと撫でてよぅ。」
「…どうしてだ?」
何故霧音は撫でてもらいたい?
「兄さんの手…温かいから♪」
「いや…撫でてたら歩けないだろうが。」
「むぅ…、じゃあこれでいいや♪」
ギュッ…
「えへへ…温かい♪」
霧音は俺と手を握っていた。
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