かの復讐心は怒れるロミオとジュリエットの如く強く暗く深く…

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かの復讐心は怒れるロミオとジュリエットの如く強く暗く深く…

まさに麻痺状態。 身体が言う事を利かない 意識はハッキリとしている。 だが、この身体は見えない糸に吊られた様に 自由を許される事は無い。 私は復讐者。 偶発的な不自由よりも 必然的な自由の方が ずっと苦しい。 あなたという存在の 偶発的な訪れは 私の気持ちを病ませる あなたを愛する事への禁忌… 私があなたと同じ場所に居たのなら…! 悲しみと憎しみの渦に巻かれる私の心 やがて必然的な別れが… ―痺れた想いが痛みに変わる時、私の心は氷結す。 全て投げ出して (しかし、捨て切れぬ何かが確実にある) 何も信じない (とは言え、まだ心の奥で期待している) 嗚呼…、なんて惨め…  嗚呼…、なんて愚か… こんな思いをするくらいなら いっそ出逢わなければよかったのだろうに 運命なんて残酷なもの 否…、運命なんて そもそも無かったのだ。 そう思う事で 多少、気持ちが軽くなった。 (…ように思えた。) 世間に凍てついた刃を向け 氷点下の眼差しを捧げてやろう 私の体温を奪った 無数の棘よ 偽り、口先だけの自由を唱う 利己主義者よ 私の冷めた心は お前達を許さない 私の運命を攫った お前達だけは許さない… (只…、愛を貫きたかっただけなのに…)
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