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「ち!!
出やがったか…」
早く逃げようと寝ている高校生らしき男子に話しかけたが逃げる素振りも見せず怪物を睨みつける。
その男子は紺色の学生服を着ていた。
丈の短い学ランから青いシャツが見える。
黒髪のロン毛。
一見不良っぽく見えるんだけどその目は優しい目をしているように感じた。
「なんかやばいよ!!
一緒に逃げよう!!」
再び僕は青年に話しかけた。
一瞬、チラッと僕を見るとすぐさま怪物を睨み、
『うるせぇ。
おめぇはさっさと行け』
と答えた。
「え!?ちょっ…」
予想外の彼の言葉に僕は戸惑った。
逃げるどころか彼は怪物の方に向かって歩き出した。
そして彼は怪物に向かって
『俺が乗ってる電車に現れるなんざ、お前も運が悪い奴だな…』
と話しかけたが怪物は特に反応しなかった。
知能はあまり高くない怪物なのか?
本当にただの怪物なのか!?
次に彼は謎の言葉を発する。
『幻姿転送、
バトゥレーン・タクト』
すると彼の体のまわりに赤い色と青い色の光の粒子がキラキラと現れた。
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