Hello and Good-bye

4/17
前へ
/42ページ
次へ
  「出てやらなくていいのか」  立て続けに鳴る着メロに応えず、ただじっと携帯を見てる僕を不審に思ったのか……  斜向かいの席で呑んでいたベージュのスーツの男が声をかけてきた。 「恋人からなんだろ?」  時刻は夜半。  そうか。そう見えるのかな。  ……そうだろうな。こんな時間にヒステリックにコールするのは、友達や親とは思わないのだろうな。  携帯電話はワンコーラス歌い、そして三度(みたび)小さな塊に戻った。  
/42ページ

最初のコメントを投稿しよう!

147人が本棚に入れています
本棚に追加