血池ノ森

4/4
前へ
/33ページ
次へ
「さ、ここから真っ直ぐ行けば血池に行けるよ」       「ありがとうございます」       「いえいえ・・」       少女は歩き出す       「あっ・・!」       「え?」       青年は再び少女の傍に走り寄ってきた      「あの・・?」      「君の名前を聞いていなかったね」       名を尋ねてきた       「俺は赤ノ城の騎士(ナイト)、ジャック。君は?」       笑いながら青年ージャックーは問う      「私の名前はーーーー」       「そう、やっぱり君が・・・」           「え?」       「いや、なんでもないよ」        青年ージャックーの吐いた言葉は小さすぎて聞こえなかった       「そろそろお行き?」       青年ージャックーに促され、少女は道を進んでいく     ・・・・・・・       「ククッ、やっと帰ってきたんだね・・・・・我ラノ赤ノ姫君?」       アカの騎士(ナイト)は笑う       そして・・・・・       音もなく、跡形もなく消えた・・・             「おいで、オイデ・・・・僕ノーーーー。僕ノトコロニ。 我ラノ赤ノ姫君」       時計の針はまたゆっくりと回り始めた・・・・   
/33ページ

最初のコメントを投稿しよう!

6人が本棚に入れています
本棚に追加