始まり

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翔side 「はぁ……ここも駄目か」 雑誌を広げ、ある一店にばつ印をつける。 その雑誌は、バイトの雑誌。 俺の家は、貧しい。 父は、母が病気だと知ったら、女をつくり、借金を残して、逃げるように消えた。 弟と母を養うために、俺は高校よりもバイトを選んだ。 「うわあああっ!」 突然上から悲鳴が聞こえた。 上を見る暇もなく、それはおちてきた。 俺は下敷きになった。 激痛が身体中に走る。 「あれ、痛くない?」 そいつはのんきに言ってる。 「無事ならどいてくれ」 その言葉に、そいつはびっくりして、跳び跳ねた。
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