理由

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「天。この男の子のとこに行ってね、助けてやりなさい」 空の世界で、俺の母に言われた。 写真に載ってたのは、黒髪の男。 俺と同い年くらい? 「この男の子のお母さんを助けるのよ。あなたの魔法なら、簡単なこと」 そんな理由で、俺は下界に飛んでいった。 さがすまでに、かなり傷がついたけどな。 やっと見つけたそいつは、悲しい顔をしていた。 やってけるのかな。 「で、ここに来たと?」 そいつは翔と言うらしい。 俺の目では、名前が見える。 「うん、そゆこと」 飛びながら言うけど、こいつさっきから、飛びたそうな顔してやがる。 ちょっくら散歩行くか? 翔の行きたいところまで……。
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