理由

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俺は翔に手を差し出した。 翔はわけ分からず、こっちを見ている。 「飛びたくない?」 俺がそう言うと、翔は黙って俺の手に、自分の手をおいた。 ゆっくり翔の体はうく。 全部ういたのを確認して、俺は猛スピードで空を飛んだ。 「安全運転で行けよ馬鹿っ!」 後ろで翔が叫んでる。 俺は緩めることなく、スピードをだしつづけた。 「聞いてんのかっ!」 聞いてますよ。 うるさい王子様だなあ。 ただでさえ、飛ばしてやってんのに。 その時翔が、握っているその手に、力を入れた。 「ってーっ!」 「ばーか! 聞かねえからだよ」 翔はからかうようにそう言った。
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