理由

5/8
前へ
/63ページ
次へ
着いたのは、翔の母さんが入院している、病院だった。 「え……」 翔はびっくりしている。 そっと翔を地面におろし、俺も着陸する。 俺が急いでた理由が分かったか? ったく、わがままな王子様だっつの。 「……今からお前の母さん、治しにいくぞ。案内してよ」 翔は泣きそうな顔をしながら、無言で俺を病室まで案内してくれた。 翔の母さんがいる病室に入ると、翔の母さんは苦しそうにもがいていた。 「……」 やばい。 母さんに話を聞いた時よりも、悪化してやがる。 治癒魔法には、やっかいな事が一つだけある。 魔法をつかった奴の傷や症状が、四分の一程度くらいだが、俺につくということ。 「んじゃ、始めるぜ」 まぁ、そんな事、こいつの前では絶対言えないけどな……。
/63ページ

最初のコメントを投稿しよう!

8人が本棚に入れています
本棚に追加