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拝啓、親愛なる兄者へ。
もし兄者がこれを見た時は俺は既にこの世にいないと思う。果たしてこれを兄者が読むのは何年後か、或いは一生読むことが無いかは分からない。出来ることなら無いのが一番嬉しいのだが、生活力の無い兄者がたった一人で残されたら野垂れ死んでしまいそうなので保険としてここに通帳とこの手紙を隠しておく。
俺達はいつも一緒だったよな。生まれた時から、双子として同じ日同じ時間に生まれて、だけど兄者はずっと俺にとっては兄者だった。歳なんか変わらないのにいつも俺に優しくて、いつも守ってくれて。兄者は忘れたかもしれないけど、小学校の時に俺がいじめられた時にもいつも駆け付けてくれてボロボロになりながら俺を守ってくれたよな。
当時は引っ込み思案で友達も少ない俺のためにいつも遊びに連れてってくれたよな。俺が母者からもらった小遣い無くした時は、兄者自分の小遣いを半分くれたよな。
兄者が引きこもりになったのは俺のせいだって分かってるから、俺は兄者がどんなにダメ人間になったって兄者の味方だからな。死んでも化けて出て兄者を守ってやるからな。
兄者がいつも守ってくれたみたいに、兄者がいつも俺を理解してくれたみたいに、俺も兄者のことを誰よりも理解してるからな。俺が死んだからって後を追ったりするなよ?三十まで童貞なら魔法使いになれるんだろ?なぁに、モテない兄者のことだからきっとなれるさ。だから魔法使いになったら俺にザオリクでもアレイズでもかけて生き返らせてくれ。それまで死ぬなよ?
大好きだぞ兄者。兄者は俺の誇りだ。ありがとう。さようなら。
( ;_ゝ;)お゛どじや゛あ゛あ゛…
(´<_`; )ただいま~…兄者~!中見てないだろうな~!プリンも買ってきたから絶対読むなよ~!
………
(´<_` )…あれ?
(´<_` )兄者~…
( =_ゝ=)お帰り弟者…
Σ(´<_` )どうしたんだその目は!
( う_ゝ=)弟者、俺明日から職探すから
(´<_` )ん?そ、そうか…。
( ;_ゝ;)だがらじぬな゛よぉ!
(´<_`; )暑苦しい寄るな!
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