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「え…‥ちょっと大和、まさか本気でやるの?」
「あ?当然だろ、結婚式なんだから」
「だってみんなの前…‥」
「誓いのキスってのはみんなの前でやるもんだ」
大和がそう言った瞬間、グっと抱き寄せられて抵抗する間も無く軽くチュっと口付けられた…‥
それと同時にヒューヒューと冷やかしの声と拍手と歓声
顔を上げると満足そうに笑う大和
私はというと、恥ずかしいと思う反面、不意打ちと軽い口付けに少し不満気
だって、こんな不意打ちみたいなキスじゃ『誓いのキス』じゃないじゃない?
プゥっと膨れていると
「ごめんごめん、ちゃんと誓いのキスしよう?」
そっと私の頬に手を置いて言う大和
なんで大和には私の気持ちがこう分かっちゃうんだろう…‥
大和には適わないなぁ
「うん」
恥ずかしくて照れながら返事をすれば、ゆっくり降りてくる大和の顔
大和がそう言ってくれたことが嬉しくて、それだけで私の機嫌は直っちゃう
そっと目を閉じて大和を迎えると、温かく触れ合う唇の温度
触れるだけだけど、ずっとこうしていたいと思える長い長いキス
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