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全員がバスに乗り出発した。
学生の短期留学。
ともなれば宿泊方法と言えばやはり“ホームステイ”。
わたしたちは今からその今回ホストファミリーとして受け入れてくださる人たちに会いにいく。
「ホームステイ……緊張するね~」
『だねぇ』
「まっ気軽に行こうよ!」
ひーくんはいつも通りの怖いもの知らずというか(笑)
ひーくんらしい。
わたしは今まで何度かホームステイを経験していたが、毎回ステイ先のファミリーとの初対面の時は緊張するものだ。
というか
わたしは 人見知り。
って友達に言うと大抵の人は信じてくれないが。それでも確実に 私は人見知り……だとおもう。(世間ではそれを“自称”というのか。)
「ねぇねぇ、ちなっちゃんはホストの顔もう知ってるんでしょ?」
ミケが後ろの席から身を乗り出して言う。
『え?あぁ、まぁ一応。』
実はアメリカに出発する3日くらい前に 今回私のファミリーになってくれる人たちから写真入りの手紙が届いていた。
がさがさ、とバックを探る。
『んー………あ、あった、あった。……みたい?笑』
「「みせてみせてー」」
ひーくんも便乗してきた。
『okok』
はい、と2人に渡すと、二人は素早く写真を封筒から取り出してみだす。
特にひーくんの動きは早い(笑)
『ねぇねぇっ』
2人が見ていた写真の一枚を指差す。
『この弟くん、かっこよくなぁ~い??』
わたしがにやにやしながら指差した写真にはブロンドの少し長めの髪に青い目をした いかにも“アメリカ”って感じの男の子。
今回のホストファミリーの次男。
名前も写真に書いてはあったがまだこの時はよく読み方がわかんなくて 読めなかった。
読み方の予想としてはジャード(笑)
「あ~~!まさに白人、って感じだね!」
ひーくんが言う。
「ちなっちゃんが好きそうなタイプだねっ」
『はい。好きです(笑)』
ミケは私のタイプをよくわかってらっしゃる。
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