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昔々、でもそう遠くない昔。
プロンテラという街に母子が住んでいた。
母の名はアドリエル。
ソウルリンカー
優しく聡明な魂を伝える者。
子供の名は猫目月。
ベビーアルケミスト
まだまだ甘えたい盛りの子供ケミ。
父は、家にいない。
いつだったか不思議に思った猫目月が父の事を母に訪ねてみると遠い目をしながら
「お父さんは自動車の修理工でつなぎを愛用している拳聖なのよ。」
と語ってくれた。
何故一緒にいないのか訪ねると
「お母さんよりも好きな人ができてしまっていつも公園のベンチでその人を待っているからよ。」
ととても悲しそうな顔をさせてしまったので、それ以来もう父の話はしていない。
2人は貧しかったがそれなりに楽しく暮らしていた。
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