灰色の世界は君によって

日々の生活１

『起きないの？』

眩しい。
暖かい。
俺はどこで寝ているんだ？

横に目を向ければ、美しい緑が向こうの果てまで続いている。

眩しい理由は…仰向けだから？

手をかざし、光を遮る。
上を見れば青い空、白い雲、果てしなく続く大地。

やっと夢だとわかった。

指と指の間から差し込む光により、声の主はわからない。

『起きないの？』

もう一度聞いてきたその声の持ち主は女性だ。
聞いた事がある気がする。

「だ…れ…？」

『寝ぼけてるの？…ちょっと可愛いかも♪』

わかった。
コイツは知ってる。