chapter:1 魔眼を持たざる者

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そんな教会の雰囲気に慣れているトバルは、教会の前に立って更に緊張し始めているのを自覚した。 逸る気持ちを抑えて、教会の扉を開く。 「(やっと、開眼出来るんだ…)」 彼は、他の人とは比べ物にならないほど僅かな魔力しか持っていない。 その上魔力の制御も下手で、寮を崩壊させたことが何度もある。 最近では自力で制御することで、ある程度暴走は抑えることはできる様にはなったが。 「(それでも時々、制御仕切れなくなっちゃうんだけどね…)」 しかし一度開眼すれば、魔力の制御も『眼』が勝手に制御してくれるはずだ。 そして意を決した彼は、教会の奥へと足早に向かっていった。
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