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「ずっと宮と春を愛でよう……毎年、ずっとだ」
わたくしの躰は懐仁様の腕の中に自然と収まり、わたくしはその心地良さにうっとりとした。
あぁ、あの方がわたくしを見た。
ほんの少し、眉間に皺がよって……あ……又、逸らした……
桜の花びら越しに又、ちらりと見ては逸らす……あの方の視線を感じわたくしは見せつけるかの様に懐仁様の胸にすり寄った。
わたくしの頬は桃色に染まり、その全てでわたくしを包み込んでおられる懐仁様がわたくしの目を覆われた。
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