1人が本棚に入れています
本棚に追加
/87ページ
駅へ向かう疎らな人の流れの中で、まだ少しぼんやりとした頭を抱えて駅へ向かう。
不意に冷たい空気が体を撫でて、半分眠っていた頭が覚めた。
駅に隣接した駐輪場は一日中日を遮り、駅前の道に大きな影を落としている。
改札へ向かう階段を上り、混み合った構内を進みホームへと下りる。
朝のラッシュアワーのホームは混み合っていて、それでいて何故か静かだ。
人口密度にそぐわないその静かさに、私は毎朝不安を覚える。
最初のコメントを投稿しよう!