白雷姫

7/58
前へ
/463ページ
次へ
……パリン、という時計のたてる不穏な音に教室の体感温度は一気にゼロケルビンまで急降下し、この空間だけが別離された異次元のように、全ての事柄を、時の流れさえも停止させる。 「……ハァ、ハァ」 いつでも誰でも殺す準備はできていると言わんばかりの形相で、仁王立ち……と言っても白目を向いている。意識はあるのだろうか。 ……ごくん。 生徒全員が息を飲んだ事だろう。 どうか命だけは、と。 しかし、この人が雷を落とすのは、特に稀な事ではないのだ。 それでも尋常ではないほどに緊迫したこの教室の空気は示していた。今日の怒りはいつもと違う、これはヤバい。
/463ページ

最初のコメントを投稿しよう!

237人が本棚に入れています
本棚に追加