04 ひよこと僕

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結局、鑑凪から連絡が来る事はなかった。 万年帰宅部の僕は放課後、30分ほど教室で読書に耽り帰路についた。   家に帰ると姉の雛━ひな━がリビングでゲームをしていた。   「おかえり悠ちゃあぁああぁあああぁあ!!??」   テレビから目を離さずに「おかえり」を言おうとした雛が、僕の名前を言い切る直前で絶叫した。   「悠ちゃんのせいでダンテやられちゃったよ!」   「僕のせいではないだろう…」   責任転嫁もいいところだ。 そうだ ついでに鑑凪の事を話しておくか。   雛も僕の《願力》を知る数少ない人間であり、ある意味では僕の《願力》によって引き起こされた、「ある事件」の当事者の1人でもある。 雛になら話しておいても問題ないだろう。  
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