思いよとどけ、灰の空に

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「お前の事が・・・好きだった」 「・・・」   私が好きだと?   いままでコイツから聞いた事のない   とても大きな言葉だろう   「フフ・・・ 私が言うと思わなかっただろうが・・・ 本当だ」 「嘘だ!」 「嘘だと思うなら 殺せばいい。 嘘だと思うなら殺せばいいではないかっ!」 「・・・」   彼女の言っている意味は2つ。   1つは 嘘だと思うなら文字通り殺せと。 半殺しにしたのだから 嘘はそれなりに重い罪、 その『嘘』は 彼女にとっては大きい罪だっただろう   もう1つは・・・ 『断る』と言う意味。 今の状況で・・・ 謝って済む状況じゃないことを 彼女も、私本人も 把握済み・・・だ   「クレイジー・・・」 彼女を抱きしめようとした   その瞬間   悲劇が起こることなんて   誰も想像できなかっただろう。
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