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空には、分厚い雲がかかり今にも雨が降りそう…
今の時期ならもしかしたら雨が雪に変わるかもしれない……そんな師走のある日。
教室の窓から空を眺める女の子が1人。
教室は、午後の最後の授業を終えてとてもガランとしている。
そんな教室の扉が急に開き息を切らした女の子が入って来た。
「ミキちゃん!大変やぁぁぁ……」
その大声が聞こえていないのか、教室の中にいるミキと呼ばれた女の子は、振り向きもしないし、声を掛ける様子もない。
「あれ?ミキちゃん?」
そう言いながらミキの机まで近寄って行く。
「……ミキちゃん?」
そのままミキの目の前に立つと、どうやら気付いたようでミキが声を掛ける。
「あー…アユミ、ごめん。
なんか言ってた?音楽聴いてて何にも聞こえなかったんだけど…」
そう言いながらミキは、耳からイヤホンを取って机に置く。
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