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「な、なんか…夏休みぃ!って感じだよね?」
助手席で顔を引き攣らせながら言う彼女。
「そ、そうだよなぁ…
家に帰ってテレビ見たら俺達の車映ってたりしてなぁ!」
なんて合わせてみたが全く進まないこの状況には、イライラが募るばかりである。
気分を変えようと思い、CDをやめてラジオにしてみたが…ラジオから流れてくるのは、この長い長い渋滞の終わりがどこにあるのか、そしてどのくらい続いているを知らせるものばかり。
彼女の表情は、明らかにイライラ度がピークに到達しようとしている感じである。
すると彼女がボソッと何かを呟いたので、ラジオを止めて「何?」と聞き返すと
「…なんで今日、この時間に帰ろうとしたの?」
「はぁ?お前だって別に良いって言ったじゃねぇかよっ!」
「こんなことにあるなら言わなかったよ!」
これが原因で渋滞にはまりながら車の中で大喧嘩。
イライラは、募るばかりで遂には別れ話まで出る始末。
しかし、そんな喧嘩をしても車を降りることもどうすることも出来ないのが只今の状況。
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