雨宿り

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7月に入って、まだ数日しか経っていないある日の夕方。 会社が終わり、最寄り駅から歩いて家に帰る途中。 長い商店街を通り抜けようとしていた時、急に大粒の雨が降ってきた。 朝の天気予報では、雨が降るなんて全く言っていなかったにも関わらず、俺の前を歩く人達は、かばんから傘を出そうとしている。 7月という季節だからだろうか? 全く…用意の良いことだ。 俺は、ずぶ濡れになってしまう前に、近くの文房具屋さんの軒先に転がり込んだ。 商店街なら、大きなアーケードでも付けておいてくれればいいのに… そんなことを考えても傘を持っていない自分が悪いのだ。 しかし、さっきよりも雨が、激しくなってきている気がするのは、俺の勘違いだろうか?
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