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8月某日
千葉駅で待ち合わせをした。
君は私が駅に着く30分も前から
駅に来て
待っててくれたね。
『駅着いたら電話して』君からのメールの通り
駅に着いて
改札を出て
緊張でふるえる手を
落ち着かせながら
君に電話した。
この広い駅のどこにいるんだろう…
そぅドキドキしながら当たりを見渡して電話した。
君は
改札のところにはいないで
駅を出た大きいテレビのある場所で待っててくれたね。
私全然気がつかなくて
最終的に君が私を見つけてくれた。
あの人混みの中で
まだ一度も会ったことのない私を…
会って…
お互いなんて言っていいかわからずにただ2人してはにかんだ。
『行こっか…』
やっとの思いで君が
喋った。
私は頷いて
君の右隣を歩く。
(背高いなぁ-…)そぅ思いながら歩いているといきなりティッシュが目の前に出てきた
駅の道って
よくティッシュ配ってて
私は相変わらず配っているティッシュを受け取らなかった。
『貰わないんだ(笑)』
そぅ言って君が笑った。
私は『いつも貰わないから』
そぅ答えた。
ティッシュのところから次第に打ち解けて話が弾むようになってきた。
私は元々人見知りが激しくて
初めてあった人とすぐに笑ってはなせないんだけど、
君は何故か違った。
ものすごく話しやすかった。
友達以上に思ってることが言えた。
そこからして
君は私にとってとても大きい存在だった。
映画館につき
チケットを買う。
まだ上映まで時間があるから
どこかに行って時間つぶそう。
君がそぅ提案して私はそれに従う
『…手繋ぎましょ』
そぅ言ってぎこちなく君が私の手を軽く取り握る。
これが私の生まれて初めての恋人繋ぎだった。
『手冷たいね。俺の手温かいでしょ。』
『手が冷たい人は心が温かい人なんです-』
初めての恋人繋ぎにドキドキしながら冷静を装って私が答えた。
あの時の君の手の温もり…まだ覚えてるよ…
パルコを目指して歩く途中
その日はお祭りがあったらしくて
パルコの前の公園や近くの道路はにぎやいていた。
『今日お祭りあったんだ…少し見てく?』
という言葉に
黙ってうなずく私。
道を歩くと出店がいっぱい並んでて
『なにか食べたい物ある?リンゴ飴好きなんじゃない?』
必死で君が私に
話しかけてくれた。
でも私は『別に食べたいのなぃ…』
そぅ言って君の言葉に応えなかった。
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