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「気分悪くなった!?トイレいく!?」
戸惑いながらも優しく接してくれるその人
菜々美は知らないその人の優しさに溢れた涙が止まらなくなっていた
『グスッ…ごめんなさい』
ただ謝るばかりの菜々美がようやく落ち着いてソファーに座った頃
その人が喋りだした…
「昨日さ…なんであんなに飲んでたの!?」
『えっ💦』
突然の問に涙が完全に止まった
『あの…仕事でちょっと嫌なことがあって…それで…』
詰まりながら話す菜々美
「そっか…だからやけ酒だ(笑)」
納得したようにその人は笑った
『あの…ありがとうございました。いろいろ…今度ちゃんとお礼させて下さい。』
菜々美が頭を下げながら言うと
「いいよ、礼なんて…俺が勝手にしただけだからさ」
そんなこと当り前みたいに笑う
『そういう訳にはいきません!!ちゃんとお礼させて下さい』
菜々美が真剣に言うと
「アハ結構真面目なんだね…それじゃあ体で払って(笑)」
そう言って反応をうかがってくる
……
『えぇ~』
びっくりして赤くなる菜々美
「アハ…冗談だから
そうだなあ…名前教えて!?」
やっと自己紹介をしてないことに菜々美は気づく
『瀬戸 菜々美です。広告会社に勤めてます。』
ペコっと頭を下げると
「じゃあ俺も
上村 悠(カミムラ ユウ)です。一応IT関係の仕事をしてます。年は28。
菜々美ちゃんはいくつ!?」
『24です。えっと上村さん…』
「水でしょ!?はい」
さり気なくキャップをあけてペットボトルをくれた
『スミマセン。いただきます』
【なんで水がほしいってわかったんだろ…】
飲みながらまた考えてると
「悠でいい…」
『ふぇ!?』
さっきとは打って変わってぶっきらぼうな言い方をする悠
やっと冴えてきた頭で菜々美は理解した
『あの…悠さん』
菜々美が問えば
またあの笑顔に戻った
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