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しばらくすると東がティーセットを持って戻ってきた
目の前で紅茶を注ぐ東は手慣れた様子で菜々美の前にカップを置いた
「どうぞ」
『ありがとうございます。
いただきます♪』
菜々美がカップに口をつける
「どう…ですか!?」
不安そうな東
『うわ~ぁ♪すごくおいしいです。』
「よかった。」
『どうしたらこんなに美味しい紅茶が入れられるんですか!?』
「それは企業秘密です(笑)」
2人で笑いあっていたら部屋のドアが開いた
「お疲れ様です。」
東が悠から荷物を受け取り部屋を出ていった
「菜々美ちゃん、待たせてごめんね…」
悠が菜々美の前のソファーに座りながら謝る
『いえ、こちらこそお忙しいのにすみません…』
菜々美が頭を下げる
「いつも通りでいいのに…
俺しかいないょ(笑)」
菜々美のいつもとは違う態度と口調に悠が笑う
『そういうわけにはいきません。
仕事ですから…』
「わかった。」
またドアが開くと東がコーヒーを持って入ってくる
悠はそれを受け取り東に隣に座るように促す
「じゃあ自己紹介から…
私がUKの代表取締役、上村悠です。」
「秘書の東賢志(アズマ サトシ)です。」
『airの瀬戸菜々美です。』
形だけの挨拶が終わり、企画書を見ながら話が進む
「こちらはこの企画書で提示されている内容に異存はありませんので、よろしければ契約に移りたいのですが…
2日後の午後はいかがでしょうか!?」
『はい、では依頼主に確認して連絡差し上げる形でよろしいでしょうか!?』
「かしこまりました。」
『では、よろしくお願いします。』
「こちらこそ」
互いに頭を下げ話が終わると悠がやっとコーヒーを口に含む
「じゃあ仕事の話はこれでおしまい!!
疲れた~」
悠はソファーの背もたれに寄りかかって伸びをする
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