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いよいよCM録りの日がきた
スタジオにはairの菜々美、奈緒、愛、清と祐輔をはじめstirの関係者と撮影スタッフとMana、華、マネージャーがいた
撮影は順調に進み休憩に入った時
「お疲れ様。」
スタッフに声を掛けながら蓮が入ってきた
自分の撮影目的以外に蓮がスタジオにくるなんて考えられないスタッフや関係者は慌て出した
そんなスタッフ達の姿に蓮はどこか楽しんでいるような笑顔で菜々美とMana、華が座るテーブルに近づいてきた
「社長どうしてここに!?」
Manaも知らなかったらしく驚いている
「ちょっと菜々美ちゃんに話があってね…今いい!?」
菜々美に目配せする
『はい、大丈夫です。』
菜々美は奈緒に事情を説明して蓮とスタジオを出た
スタッフに声をかけ控え室を1つ開けてもらい中に入る
互いに向かい合うように座った
「大丈夫か!?」
先ほどの社長としての蓮はいなくなり単純に菜々美を心配する優しい蓮に変わった
『はい、なんとかやってます…』
「そうか…撮影に華を使ってくれてありがとう♪
直哉も喜んでいた。」
『今回は田中が契約したのであたしは何もしていません。』
「いや…田中クンに華の話をしてくれただろ!?」
菜々美が頷く
「それで華を使うって決めてくれたらしい。」
今回のCMでManaと華は姉妹を演じるためBELLの思惑と見事に一致していた
『そうですか…』
「菜々美ちゃん痩せたな…
ちゃんと眠れてるか!?」
『忙しい時はいつもこうなので心配しなぃで下さい。』
菜々美の笑顔が蓮には痛々しくて胸が苦しくなった
「木村のしっぽを今掴みかけている…
置かれた状況を冷静に判断すれば99%こっちが有利だ。」
『そうですか…蓮社長にも迷惑をかけてしまいすみません。』
「そんなことは心配しなくていい…
それよりUKとの契約では本当に世話になった。」
『お役に立ててよかったです♪』
「契約後は直哉にすべて任せてあるが報告と結果を見る限り順調みたいだ。
上村クンは力がある青年なんだな。」
『はい…』
「今のところUKに被害はないから安心して大丈夫だ…」
菜々美が一番心配していたこと…それは悠のことだった
東が悠の様子が変だと言っていたことが自分と関係あるんじゃないか…
そう思って連絡も取れないでいた
『よかった…』
菜々美の安堵の声に蓮は微笑んだ
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