はじまり

17/17
28人が本棚に入れています
本棚に追加
/50ページ
啓介があたしを触る度に胸が高鳴って、安らいでいく。 よくわからないけど涙が出てくる。 「透、嫌じゃない?」 啓介が頭を撫でながら心配そうに聞く。 「嫌じゃないよ…啓介」 「でも泣いてるよ」 啓介の困ったような声が、あたしを大事にしてくれてると思えてうれしい。 「やだからじゃなくて…今、すごく幸せなの」 そのままの気持を言う。 「…透」 啓介は少し微笑んだ。 そして "啓介"はあたしの中に… 肌が触れ合うとこがあたたかくて心地よい。 啓介 啓介が すごく愛しいかった。 あたし、啓介に恋してるんだ。 なぜか、そうぼんやりと思った。
/50ページ

最初のコメントを投稿しよう!