28人が本棚に入れています
本棚に追加
/50ページ
「ん…けい…すけ」
「おはよー」
俺がそう言ってから、数秒間、透は止まった。
そしてがばっと毛布を顔までいきよいよくあげた。
「何?」
「…寝起き8割増しでぶさいくなのに…」
最初、意味がわからなかったが、恥ずかしがってるのだと気付き、自然と笑ってしまう。
「…っ…笑うな!朝から人の顔じっとみるな!」
顔を隠しながら怒る透がかわいくて、俺は毛布をとろうとふざける。
ふざけあって、笑いあって、そんなのができるこの時が、透が愛しかった。
透には帰る場所がある
いい聞かせてみる。
それでもたぶん俺はどんどん透を好きになっている。
最初のコメントを投稿しよう!