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「いたっ…」
そう言いながらも透は楽しそうで、俺もそんな透みれて良かったって思った。
「あのね…啓介にプレゼントがね、あるの」
透は鞄をごそごそしたのち、ラッピングされた、小さな紙袋を俺に手渡した。
「ぇ…まじで?」
「うん…開けて見てよ。気に入ってくれるといいんだけど」
サプライズで嬉しかった。クリスマスって本当に人からプレゼントもらうことってあるのだとも初めて実感。
手渡された可愛らしい赤チェックの紙袋を丁寧に開けると、シルバーのピアスが出てきた。
シンプルなデザインだけど俺の好みなもので"さすが、透 "なんて思った。
「すげー、まぢ嬉しい。俺の好みよくわかってる」
「…気に入ってくれたなら良かった。」
透はほっとしたように笑った。
「女の子からもらったら、誰だって嬉しいよ」
俺がそう言ったら
「…誰でもいいの?」
透が少し悲しげな顔して言ってきて
なんて答えたらいいのか焦る。
そんなの透だから嬉しいに決まってる。
でも俺は友達だろ
透には彼氏いるだろ
なんて言えなくて、
「そりゃあ、人によるけど」
ってあたりさわらずに答えた。
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