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12月26日
明日から、久しぶりの2連休。
透さんに一ヶ月と5日ぶりに会える。
仕事終わって、車で2時間と少し走って、やっとで透さんのアパートに着いた。
合鍵を回して、透さん部屋の中に入ると、ビーフシチューの匂いが鼻に入ってきた。
「いい匂いー」
そう言って台所に入ると、
「おかえりなさい」
透さんが鍋を掻きまわしながら、俺をむかえた。
「一ヶ月ぶりだー」
透さんをみたら、嬉しさが込みあげてきて、俺は抱きつく。
「拓斗…苦しい…ずいぶん遅かったね」
ちょっと力が強すぎたみたいで俺は慌てて力を緩める。
「ごめっ…渋滞でさ、でも俺、これでもまじ飛ばして来たんだよ、信号無視2回ぐらいして」
「…それはしちゃ駄目でしょ」
透さんはあきれ顔。
「…あいたかったんだもん」
本当に会いたくて、仕方なかった。
悲しそうに俺が言ったら、
「ふふふ、ありがとう」
困ったような嬉しそうな顔してから、透さんは俺に背伸びしてキスをした。
久しぶりのキスで、してくれたことにも嬉しくて俺はキスをたくさん返した。
「ちょい待ち、鍋がこげるー」
「…俺のキス嫌なのかぁ」
わざと言ってみる。
「…な、わけないでしょ。」
透さんは笑いながら言った。
そんな透さんがおもしろいけど、俺はおとなしく、こたつで待つことにした。
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