30ぶんの1

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12月26日 明日から、久しぶりの2連休。 透さんに一ヶ月と5日ぶりに会える。 仕事終わって、車で2時間と少し走って、やっとで透さんのアパートに着いた。 合鍵を回して、透さん部屋の中に入ると、ビーフシチューの匂いが鼻に入ってきた。 「いい匂いー」 そう言って台所に入ると、 「おかえりなさい」 透さんが鍋を掻きまわしながら、俺をむかえた。 「一ヶ月ぶりだー」 透さんをみたら、嬉しさが込みあげてきて、俺は抱きつく。 「拓斗…苦しい…ずいぶん遅かったね」 ちょっと力が強すぎたみたいで俺は慌てて力を緩める。 「ごめっ…渋滞でさ、でも俺、これでもまじ飛ばして来たんだよ、信号無視2回ぐらいして」 「…それはしちゃ駄目でしょ」 透さんはあきれ顔。 「…あいたかったんだもん」 本当に会いたくて、仕方なかった。 悲しそうに俺が言ったら、 「ふふふ、ありがとう」 困ったような嬉しそうな顔してから、透さんは俺に背伸びしてキスをした。 久しぶりのキスで、してくれたことにも嬉しくて俺はキスをたくさん返した。 「ちょい待ち、鍋がこげるー」 「…俺のキス嫌なのかぁ」 わざと言ってみる。 「…な、わけないでしょ。」 透さんは笑いながら言った。 そんな透さんがおもしろいけど、俺はおとなしく、こたつで待つことにした。
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