30ぶんの1

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「クリスマス一緒にいれなくてごめんね」 俺はすまなくて、心からあやまる。 本当にごめんなさい。付き合ってから初めて、クリスマスを一緒に過ごせなかった。 「いいの…仕方ないから…お仕事だし」 透さんは一瞬だけ、さみしそうにしたけど、にこにこ笑って言った。 遠距離したばかりの頃、一年ぐらい前なら、透さんはきっとすねてただろう。 それだけ、遠距離になれたってことなんだろうけど、少しさみしいよ。 「拓斗、これ、高かったでしょ?」 心配そうに透さんが言った。 そりゃあ安くはなかったけど… 「透さんが喜んでくれたらいいの」 俺は言った。 透さんの笑顔があれば何もいらないんだ。 「ありがとー」 透さんは泣きそうな顔して俺にキスして来た。 「あ、あたしからは明日の買い物の時に好きなもの選んで?なんでも買ってあげるから…こんないいものは無理だけど…」 「いいよ」 透さんがそう言ってくれるのはとても嬉しいけど、俺のほしいものは透さんだから… 買えない。 そんな気持ちを知らない透さんは、 明日ちゃんと選んでねーなんて言ってる。 「じゃあ、ほしいのがあったらお願いするね」 俺はキスして、立ち上がった。
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