~再会~

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『お疲れ~!待ったぁ?』 両手を大きく振りながら小走りで走ってくる女性がいる。 彼女の名前は黒崎美南(くろさき・みな)。 オレの小学校時代の同級生だ。 『おせーよ。30分待ったぞ。』 からかい半分にそう言い放ち、ケラケラ笑っているこの男は平原義之(ひらはら・よしゆき)。同じく小学校時代の同級生。  『うそぉ!?1時30分待ち合わせでしょ?』 口を尖らせ大きな目を更に見開いてキョロキョロとオレと義之を交互に見る。 『タツ~、なんとか言ってやれよ。社会人は5分前行動がジョーシキだよな?』 意地悪そうな顔でオレを見る。 『二人とも、変わってねぇな。』 オレは笑いながら言った。 二人ともうなずきながら大きく笑った。 よく晴れた午後。母校の前での待ち合わせだった。 オレ達は校庭へ向かった。 昔休み時間よく遊んだ鉄棒やうんてい、地面に埋め込まれたタイヤの遊具などを眺め、ゆっくり歩きながら12年間どのように過ごしてきたかを話し合った。
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